charles262510’s blog

主に野球。時々SMAP及びTEAM SHACHI。ごく稀にその他の事。

サヨナラ中日ドラゴンズ。はじめまして中日ドラゴンズ。

はっきり言う。僕はある時期中日ドラゴンズが12球団で1番嫌いだった。

いや、嫌いという言い方は正確ではない。オリオン座がさそり座から逃げるために空から姿を消すようなものだ。

そう、僕は中日ドラゴンズのことを恐れていたのだ。

僕が野球を観始めた2004年から2015年までは僕はどこに出しても恥ずかしくないほどの巨人ファンであった。使う文房具関連は巨人のグッズだったしファンクラブから送られてきた巨人のユニフォームも家に何着あるかわからない。

その時期に巨人ファンだった人は僕の言わんとしていることが伝わるのではないだろうか。

その頃の巨人と中日の対戦成績はほぼ互角なのであるが、それが僕には信じられない。

あの頃の中日には巨人は散々辛酸を舐めさせられた。

 

その時のスタメンは今でもトラウマものである。だいたい荒木井端コンビがチャンスを作り、森野タイロンウッズ(もしくはブランコ)、和田で点を取るのだ。もう一点でもビハインドがあればほぼ負けである。なぜなら勝利の方程式の浅尾ー岩瀬はまず打たせてくれない。なので巨人の攻撃は実質7回までしかない。でも、先発投手は川上憲伸、チェン、小笠原、ネルソンらである。巨人はこれらのピッチャーをアレルギーでもあるのかというレベルで苦手としていた。そして守備でも稀代の名捕手谷繁がこれらの投手を巧みにリードし、アライバコンビがなんかすごいプレー(動画を載せておくので知らない人、ピンと来ない人は是非見て欲しい)を見せてチャンスの芽を摘むからタイムリーヒットもなかなかでない。となるとホームランに頼るしかないが中日の本拠地は「あの」ナゴヤドームである。ホームランなんてなかなか出ない。お手上げである。

だからこそ勝てた時は本当に嬉しかったし中日も(これは当時の落合監督の方針だと思うが)巨人をバチバチに意識していたのが分かった。セリーグは他球団ファンには申し訳ないが巨人ファンだった当時の僕は毎年ライバルの中日さえ倒せれば優勝できると思っていたし、後の球団は取りこぼさなければOK程度にしか思っていなかった。実際に2007〜2014年まで巨人と中日しか優勝していない。それだけ中日を支えていた彼らは凄かったのだ。

 

時代が流れて2018年9月26日、荒木雅博岩瀬仁紀浅尾拓也の引退が発表された。先に挙げた中日の選手達はほぼ引退をしてしまった(チェンだけはMLBで現役)。

そして、今日この三選手の引退によってあの頃巨人のバチバチのライバルであった中日の選手達はいなくなったと言っても過言ではない。

これによって僕たちはあの頃の中日ドラゴンズに「サヨナラ」を言わなければならない。

でもいきものがかりも言うように「サヨナラは悲しい言葉じゃない」蛇が脱皮するようにチームも変わっていく。

 

かつて甲本ヒロトはラジオで「よく、解散したバンドを指してあの時代は幸せだったと言う人がいる。でも僕は違う。僕はああなんて幸せな時代に僕は生まれたんだろう、と僕は思っていた」と言っていた。(ニュアンスなのでカギカッコをつけているものの正確なものではないです。気になる方はリンク貼るので聴いてみてください。)

長年ファンをやっていると「あの頃は良かった」ととかく言ってしまいがちだが、そればかりしていると「今」の時代の幸せを知ることはできない。「今」の喜びは「今」味わうのが1番に決まっている。

 

だからこそ僕は中日にこう言おうと思う。「サヨナラ中日ドラゴンズ。楽しい思い出をありがとう。そしてはじめまして中日ドラゴンズ。これから楽しい思い出をよろしく」

 

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