TEAM SHACHIのニューアルバムを聴きながら走っていたらうっかり自己ベストを叩き出した話
ランニングのお供に”TEAM”を聴いてみよう
明日発売予定のTEAM SHACHIのファーストフルアルバム”TEAM”が家に届いた。僕は基本的にCDは買って聴ける状態になるまでは情報を積極的には入れないタイプなので、とりあえずiPhoneにダウンロードをし、そこで初めてきちんと収録曲そして収録時間を見る。すると収録曲は14曲、収録時間は約55分と出ていた。これならランニング中に聴くのに丁度いい時間だなと思い(そして”TEAM[秋本帆華盤]”のソロ曲”まってるね”はフルマラソンを走った時の心境を歌にしたものだということを思い出し)、いつもの運動着に着替え、いつものように、ナイキランニングクラブ(以下、NRC)を起動し、いつもとは違い”TEAM”を再生する。
この時点では聴き終わるタイミングで丁度10キロ走り切るか走り切らないか位かの感じで走るつもりだった。
ところで、僕は気が向いたらランニングをする。ランニングをする際には何となく10キロ50分以内で走るという目標を立てながら走るのだが、一度も達成できたことはない。大体最後8キロあたりでペースが落ちてしまうのだ。
なので今回も走るときにはその目標がふと頭をよぎったが、今回はアルバムを聴くのがメインなのでそれはどうでもいいと思い直しスタートを切る。いつもiPhoneで音楽を聴くときはシャッフルをするのだが、今回は何となくアルバムの曲順で聴いてみることにした。
1曲目:POSITIVE BEAUTIFUL!〜後ろ向きま宣言〜
まず、最初に流れる曲だ。タイトルからかなり激しい(誤解を恐れずに言えばうるさい)曲なのかと勝手にイメージをし、身構えていたのだが、そんなイメージとは裏腹に比較的落ち着いた、それでいて極端なバラードという訳でもない走り初めにピッタリの曲であった。
2曲目:HORIZON
徐々に体が温まってきた頃に流れる曲。”HORIZON”の力強いメロディーで、身体の奥深くから気力が漲ってくる。実際、僕が走るコースは最初の750メートルは下り坂が多く、最初の1キロ地点と1.5キロ地点でのペースが大きく異なるということが往々にしてあるのだが、今回はタイムに差が殆どなかった。
3曲目:番狂わせてGODDESS/4曲目:AWAKE /5曲目:Rocket Queen feat. MCU
2キロ地点に差し掛かり、徐々に走ることに身体が慣れてきたときに流れるのがこの3局だ。アップテンポなメロディーと女性ボーカル特有の伸びやかな歌声でどこまでも走り続けられそうな感覚にさせてくれる。実際、走っている時に一番気持ち良い感覚で走れたのはこの3曲が流れていた時だ。
6曲目:SURVIVOR SURVIVOR /7曲目:MAMA /8曲目:JIBUNGOTO /9曲目:HONEY
”どこまでも走り続けられそうな感覚”はやはり”感覚”でしかない。4キロを過ぎた辺りから明らかにペースが落ちてきた。今日は流すと決めていたとはいえ、ペースが落ちるというのは気持ちがいいものではない。何となく焦る気持ちになった時に、これらの曲が気持ちを落ち着かせてくれた。その結果、焦りから生じる無理なペースアップで余計な体力を消耗せずに済んだ。
7キロ経過時点で時計を確認すると34分50秒台のペースだった。残り3キロを15分丁度で走れば10キロ50分以内で走れる計算になる。しかし、計算はあくまでも計算だ。今までの僕のランニング経験上ここから1キロを5分で走れたことは、ない。
まぁこんなもんだろうなと思いながら流れてきた次の曲が大きく潮目を変えることになる。
10曲目:かなた
走りながら鳥肌が立ったのは今回のこの曲以外、記憶にない。そもそもこの曲は音源化される前からライブやYouTubeで聴いていて、希望に満ちた世界へと連れて行ってくれるような歌だという印象を持っていた。そして今回走っている時に聞いた”かなた”は優しく寄り添って伴走をしてくれるような感覚に陥った。
11曲目:こだま
”かなた”が優しく寄り添って伴走をしてくれる曲であるならば、”こだま”は力強く激励をしてくれる曲だ。キャッチーな歌詞と激しいメロディが、一歩一歩前に推進する力を与えてくれる。
曲が終わったタイミングで再び時計を見る。終盤でバテガチな僕でも10キロ50分切りが決して非現実的ではなく、手が届くところにまで来ていた。
12曲目:Rock Away
この曲は配信開始日が2019年7月と本アルバムの中でリリースが最も古い曲である。そして、Apple Musicによれば毎年聞いた曲の中で上位100曲にランクインすをするし、ランニング中にシャッフル再生で流れてきたことも一度や二度ではない、勝手知ったる曲でもある。すなわち、この曲が流れている時、どういうスピードを出せばいいのかはある程度把握している。ここでまた少し気持ちを落ち着けることができたのは本当に大きかった。
13曲目:Today
時計を見るとこの曲が終わるまでに残り800メートルを走り切れば10キロ50分切りという大台が待っている。本アルバム唯一のバラードということもあり、気分は完全に20時50分に日本武道館へと向かって走る24時間マラソンランナーだった。
そして
ついに目標だった10キロ50分切りを達成した。よかった。
M14:まってるね(秋本帆華盤)/Rainbow
クールダウンのストレッチをしながら”まってるね(秋本帆華盤)”、”Rainbow”を前者はそもそもランニングの〆に聴こうと思っていたのだがストレッチ中に聴くことになるとは思わなかった。走っている最中に流れてきたら多分最後の力を振り絞れるだろうなとは思う。後者はJ-POPの王道といった感じの曲だったので聴いているだけで心地よく、ぼんやりと何も考えずにストレッチをすることができた。
終わりに
なぜ自己ベストが出せたのだろうということを考えるに、まず第一にTEAM SHACHIだからというのはあるだろう。好きなアーティストの曲を聴きながら身体を動かす。これでモチベーションが上がらない理由を探す方が難しいのではないだろうか。加えて、TEAM SHACHIには”ブラス民”がいるのも大きい。高校野球に吹奏楽による応援が欠かせないように身体を動かすという行為と金管楽器の相性はブリと大根のように最高なのだ。
しかし、最も大きな要因として、アルバムの曲順が抜群に良かったからというものが考えられる。もちろん、今までもTEAM SHACHIも含めて好きなアーティストの曲しか流さずにランニングはしていた。しかし、僕は自分が作成をしたプレイリストを無造作にシャッフル再生で流す、というものだったのでやはりランニングと相性の悪い曲も出てくる。その時にそれをスキップするのは(誠に身勝手ながら)ストレスを感じてしまうのだ。
今回の”TEAM”は今まで書いた文を読んでいただければ分かるように、ストレスを感じるようなところがどこにもなかった。ここまでストレスを感じなかったアルバムは珍しい。
そんなアルバム”TEAM”の本日発売になる。本当におめでとうございます。これからも応援をしていきます。